「今ここ」で、自分自身が内包している未解決な問題や悩みに気づく。ゲシュタルト療法は、そんな気づきの心理学です。ドイツからアメリカに渡ったユダヤ系精神分析医フリッツ・パールスと、彼の妻であるゲシュタルト心理学者ローラ・パールズによって確立されました。

ゲシュタルトはドイツ語で「形」「全体性」の意味です。人間を意味のある一つのまとまった全体像として捉え、過去に遡って問題を探すのでなく、「今ここ」で自分がしていることに徹底的にこだわり、今ここでトラウマとなっている問題を再現することを勧めます。

パールズはゲシュタルト療法むについてこう語っています。

我々はクライアントに過去の記憶の中にある問題やトラウマについて、ただ話すだけでは無駄だと考えている。話すだけでなく、未完結になっているトラウマを再体験して、「今、ここ」で自分が何をしているのかに注意を向けてもらう。言葉や解釈のセラピーではなく、経験的なセラピーである 。

ノンバーバルに出していることは常にバーバルなものよりも重要である。言葉でウソをつき説き伏せることはできても、姿勢や声などの行動は真実を語っている。クライアントに自分の動作、呼吸、情動、声の調子、思いに注意を向けるようにすすめる。自分自身に気づけば気づくほど、自分自身が何かということを学ぶことができる 。

何気なく無意識に行っている行為にあらためて気づくことで、無意識の中に眠るものが呼び覚まされ、そこにアクセスします。ゲシュタルト療法では気づきを促すワークが行われます。

ゲシュタルトのアプローチ法ぱはNLPの一部となり、交流分析の再決断療法にも用いられています。「今、ここ」のスタンスは様々な心理療法やトレーニングに活かされています。

フレデリック・パールズのゲシュタルトの祈り

私は私のことをする。
あなたはあなたのことをする。ではない。
私は何も、あなたに気に入られるために、この世に生きているわけではない。
そして、あなたも、私に気に入られるために、この世に生きているわけではない。
あなたはあなた、私は私。
もし、私たちが、お互いに出会えるなら、それは素晴らしいことだ。
もし、出会わなかったら、それもまた素晴らしいことだ。

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