自分が自分であるという感覚が失われた状態。それが解離性同一障害です。事故や虐待など、何か大きな出来事、ショッキングなことを経験することによって、引き起こされます。

映画「フランキーとアリス」は、自分の中に相反する2人の女性の人格を持つアリスが、男性サイコセラピストに出会い、その過去と向き合う物語です。

時代は1970年代のアメリカ。マイノリティーである黒人のフランキーの職業はストリッパー。黒人の男性客に誘われて行った彼の部屋で、突然別の人格アリスが出現します。そして、買い物をした記憶もなくなっている自分に気づきます。

パニック状態に陥ったフランキーは傷害事件を起こし、警察へ。逮捕か精神病院への入院か、その選択を迫られる中で、サイコセラピストのオズと出会います。最初は拒絶しながらも、彼の助けが必要であると感じたアリスは、オズの催眠療法を受けながら、過去のショッキングな出来事と向き合っていきます。

アリスは人種差別主義者。なぜ、ストリッパーのフランキーがアリスという人格を持つことになったのか・・。それはフランキーが昔、白人男性と恋に落ち、旅行中に彼を事故で一瞬にして失うという体験をしていたこと、当時身ごもった子供を母親に始末されてしまったことが関係していました。

黒人であることから、白人男性との恋愛を認められず、最愛の人と子供を失うという辛い過去が、彼女から一定期間の記憶を奪い、人種差別と戦うアリスを生み出したのです。

フランキーである時はアリスを忘れ、アリスの時フランキーを忘れる。解離した状態から、オズは救い出そうとします。白人でありながら、彼女の苦しみに共感していくのです。フランキーはオズを信じ、苦しいセラピーを乗り越えながら人格を統合していきます。

「アリス&フランキー」は実話であり、人格を統合されたフランキーは後に精神科医と結婚、大学に入って高校の教師になったそうです。そう、彼女は本当は、とても賢い女性だったのです。

二重人格の名で知られる解離性同一障害。人格を統合するという治療は容易ではありませんが、周囲の理解や、共感してくれるセラピストに出会うことで克服できるということを映画は教えてくれます。

真実の愛は精神障害をも克服させるのかもしれない。そんな希望が見出せます。

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「フランキー&アリス」
■原題     Frankie & Alice
■製作年    2010年
■製作国    カナダ
■監督      ジェフリー・サックス
■脚本      シェリル・エドワーズ
マルコ・キング
メアリー・キング
ジョナサン・ワターズ
■キャスト   ハル・ベリーフランキー
ステラン・スカルスガルドオズ
フィリシア・ラシャドエドナ
チャンドラ・ウィルソンマキシン
ロザリン・コールマン
■公式サイト  http://frankie-alice.jp/

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